07/29為替と今後の景気動向 戻らない中国株をどうみるか。
上海株はついに戻りを見せなかった中国株ですが、これをどう見るかが重要だと考えるべきでしょう。特に考えたいのは、世界の投資家が手を引き始めているのかどうかです。株価が上がりきったと見られて投資家が売却しているのか、それとも国内の投資家から売られているのかを見極めなくてはいけません。
しかしながらそれも答えは明確ではないでしょうか。中国は政府を介してまで暴落を止めようとしているので、政治体制等を考えても今の暴落は中国の国民の投資からの退却で出来るものではないと考えられます。政府の株価への介入自体が少なくなったことも考えられますが、海外の投資家が手放したと考えた方が自然かもしれません。
日本や欧米への影響も
※画像はYAHOOファイナンスのチャートの画像を利用させて頂いております。
影響が非常に大きいのが欧米、そして隣国の日本や韓国でしょう。中国経済は人口も多いので底力はあるでしょうが、成長が頭打ちとなってしまうと中国国民の中の格差が改善されないままになります。約13億人のうち1億人にも満たない人々に金銭が集中しているので、経済大国と考えるには少し首を傾げてしまいます。
市民層と農民層での格差は日本とは比べ物にならないほどあるのが中国という国です。ここをどうにかしないと更なる成長は考えられません。それに伴って株価が上がると言うことも考えられなくなるのです。また、株を購入している中国国内の投資家もそのほとんどが信用取引を利用して購入していると考えられています。こうなると、株価が下がった時、一気に破滅に向かっていくのは、少し前にFXでフランが暴騰した時に似たものがあります。
株が安定していると考えられることもありますが、それはしっかりと身の丈にあった投資をした場合に限ります。
今後も株価の影響を見つつ、状況を判断していく必要があります。中国株が下がるとリスクが発生し他の国の株価も連動してさがりはじめます。
今日の為替予測
中国株の動きと日経平均等を考えると円高傾向は強いのではないかと考えます。株価の下落はリスクになり、リスク回避に円と言う流れは強まりつつあるのかもしれませんね。
指標の発表等もFOMCを控えてどうしても様子見の傾向が強い中でのこの動きと考えると、本来ならもっと大きな動きをしていた可能性も考えられます。この辺りは判断が難しいですが、上値が突き抜けるという事はFOMCの発表前にはまずないと考えられます。要人発言には注意しておきたいところですが、中国株下落よりも威力のあるものとなると難しいです。
全体的に円高傾向の強い相場にはなるでしょうが、FOMCの発表には注視しておきましょう。